香川県弁護士会 / Kagawa Bar Association

法律なんでもQ&A

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質問1.超高金利ヤミ金融

 ダイレクトメールを見て、090で始まる電話番号に電話番号をかけ、3万円を借りました。その後、週に1万円ずつ支払っていますが、もう払うお金がありません。どうしたらよいでしょうか?

 


 

答え

 貴方がお金を借りた先は、いわゆる「ヤミ金」でしょう。ヤミ金とは、主に、貸金業登録の有無に拘わらず、年利29.2%を超える金利で貸付けを行っている金融業者の通称です。このような業者に対しては、一銭たりとも不法な利益を与えてはなりません。仮にそれを与えれば、それがまた、不法な貸付けの原資となるのです。
貴方が借りた借入れは年利109.5%を超えるので、貸金業法42条第1項により、契約全体が無効となります。
仮に貴方が借りた金額の方が貴方が返した金額より多くても、本件の場合は年利1720%を超える超高金利であり、ヤミ金から受け取った金銭は不法原因給付(民708条)として、返済義務はないと考えられます。 また、貴方は、ヤミ金から利息だけではなく元本を含めた全返済額を取り戻すことができると考えられます(最高裁判所平成20年6月10日判決)。 前記のように年109.5%を超える金利で貸付けを行った場合、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金またはその両方に処せられます。さらに、貸主が金融業者である場合は、年20%を超える金利で貸付けを行った場合、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金またはその両方に処せられ、年109.5%を超える金利で貸付けを行った場合、10年以下の懲役若しくは3000万円以下の罰金またはその両方に処せられます(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律5条)。

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質問2.会社の倒産処理手続

 最近、経営破綻に陥った会社が民事再生の申立てをしたという話を耳にすることがあります。事業の再建を図るための手続ということのようですが、破産手続とはどのように違っているのでしょう?

 


 

答え

  1.  法律が定める倒産処理手続には、大きく分けて、「清算型」と「再建型」の2種類のタイプがあります。
    「清算型」とは、事業を廃止し、会社財産を全て換価処分して債権者に配当する手続で、破産手続がその代表的なものです。 破産手続では、従前の代表取締役に代わって、裁判所によって選任された「破産管財人」が権限を与えられ、換価処分、配当等の手続をすすめます。
  2.  これに対して、「再建型」とは、事業を継続しつつ、将来の事業活動から得られる収益等を原資として、合理的な債務弁済計画案を策定し、同計画案について債権者の法定多数の同意を得ることを条件として、会社の再建を図る手続です。民事再生手続がその代表的なものです。
    民事再生手続では、事業を継続することを前提とした手続ですので、通常、会社の事業経営は引き続き従前の代表取締役に委ねられますが、他方で、裁判所から会社の事業経営を監視監督するための機関として、「監督委員」が選任されます。 再生会社では、財産処分等を行う場合には監督委員の同意を要するなど、監督委員の監督を受けつつ、会社の再建を図ることとなります。
  3.  会社が経営破綻に陥ったとしても、経営者は誰しも可能ならば会社の再建を願うものです。 しかしながら、民事再生手続では、合理的な債務弁済計画(これを「再生計画」といいます)を立案し、債権者の法定多数の同意を得ることが不可欠の条件となりますから、少なくとも、会社の事業を存続することが、債権者にとっても有益であることが大前提とされます。 したがって、民事再生手続による会社再建を図るためには、抜本的な企業リストラを断行し、赤字体質からの脱却は勿論のこと、返済原資を生み出すための並々ならざる努力、取組みを行うことが必要となります。
  4.  このように、民事再生手続等によって経営破綻に陥った会社の再建を図ることは容易ならざることですから、早期に弁護士等の専門家に相談し、助言を受けることが肝要です。 人の病と同じく、経営破綻危機の状態を放置すれば、日々情勢は悪化します。 数ヶ月あるいは数日前であれば民事再生手続等による会社再建が可能であったかもしれないケースで、資金ショートの直前に相談に来られたため、如何ともし難いというケースが稀ならず見受けられますので、この点は特に強調しておきたいところです。

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質問3.医療事故

 脳の人間ドックを受けたら、動脈瘤があることが分かり、放っておくと、破裂して大変なことになるおそれがあると言われたため、開頭してクリップをかける手術を受けましたが、右半身の麻痺になり、仕事もできなくなってしまいました。責任追及したいのですが、どうすればよいでしょうか?

 


 

答え

 動脈瘤の破裂を未然に防止するための手術をしたはずなのに,右半身の麻痺という予想外の重い結果が生じてしまった事案です。
 医療ミスの責任追及を行う場合は、カルテ・レントゲン写真・看護記録等の証拠が廃棄されたり、書き換えられたりすることのないように、これらの証拠を確保しておくことが理想的です。

証拠を確保するため、「証拠保全手続」という裁判上の手続きを利用することが考えられます。これは,裁判官が病院に行ってカルテ等の提出を求め,写真に撮ったりコピーをしたりしてありのままの状態を記録するというものです。

また、個人情報保護法等の適用がある医療機関であれば、個人情報保護法等に基づいて、診療記録の開示を求めることもできます。

こうして証拠を入手した上で、協力してもらえる医師の意見を求めるなどして、責任追及できるかどうかを慎重に検討していくことになります。

また、手術を受ける前に、手術のリスク等について医師から説明を受けていたかどうかも問題となります。

医師は患者に対して、治療行為に伴う危険、代替可能な他の治療方法、当該治療をしなかった場合の予後等について説明しなければなりません。このような説明がなされていなかった場合には、説明義務違反も追及することになります。

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質問4.配偶者の暴力

 離婚したいのですが、配偶者の暴力が怖くて、どう手続きをすすめたらいいのかわかりません。どうしたらよいでしょうか?

 


 

答え

 配偶者の暴力については、いわゆるDV法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律)があります。あなたが今後さらに、配偶者の暴力により、生命・身体に重大な危害を受けるおそれが大きいと思われる場合は、地方裁判所に保護命令の申し立てをします。 保護命令により、配偶者が、6か月間あなたの身辺につきまとったり住居や勤務先等のまわりをうろうろするなどの行為を禁止してもらったり(接近禁止命令)、2か月間住居から出ていくことを命じてもらう(退去命令)ことができます。また、保護命令に違反した者に対しては、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金刑が科されることもあります。
保護命令申立てのために必要な要件として、あなたが、配偶者からの暴力について、警察や配偶者暴力相談支援センターに相談したことなどが要求されますので、早めに相談されておくとよいでしょう。 暴力を受けたときの写真や、病院において診察を受けた際の診断書は重要な証拠となりますから、これらも確保しておきます。  離婚については、家庭裁判所に離婚を求める調停を起こし、調停委員会のもとで、離婚のための話し合いを進めることになります。調停では、配偶者が互いに顔を合わせることがないように配慮されますので、配偶者をおそれる心配はありません。

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質問5.自動車事故

 私は、先日、交通事故を起こし、相手の乗車ていた自動車と私の自動車の双方が破損しました。また、相手方は、足を骨折して、現在入院しています。私は任意保険をかけていなかったのですが、自賠責保険ではどこまで支払ってくれるのでしょうか?

 


 

答え

 あなたが加害者で相手が被害者であることを前提としてお答えします。 あなたには相手の人的損害(治療費、休業損害、慰謝料等)と物的損害(自動車の修理費等)を賠償する義務が生じますが、自賠責保険では人的損害しか対象となっておりません。したがって、本件交通事故により発生した相手の自動車の修理費等の物的損害については、自賠責保険からは支払われず、あなたの自己負担となります。 次に人的損害についてですが、自賠責保険の支払額には限度があります。傷害の場合、この限度額は120万円ですから、先に述べた治療費、休業損害、慰謝料等の総額が120万円を超える場合には、任意保険に入っていない以上120万円を超える部分についてあなたの自己負担となります。 本件では、相手は足を骨折して入院しており、治療が長期化する可能性がありますが、その場合は自賠責保険の限度内で納まらないかもしれません。その場合、あなたが自己負担されるのは、上で説明したとおり人的損害の自賠責保険の限度額を超える部分と物的損害(自動車の修理費等)ということになります。 なお、相手が死亡した場合や後遺症が生じた場合も自賠責保険が出ることがありますが、それぞれ限度額が決まっており、それを超える場合は、任意保険に入っていない以上自己負担とならざるをえません。 相手が重傷の場合や後遺症が残ったり死亡した場合は、損害額が自賠責保険の範囲内でおさまらない場合が多く、自己負担すべき損害額も高額となることもあります。ですから、自動車を運転する以上、任意保険に入っておくべきでしょう。また任意保険の対物賠償保険に入っていれば物的損害についても保険がきくことになります。

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質問6.刑事弁護

 今日,私の自宅に突然,警察の人がやってきて,令状を見せられて部屋中を捜索されたところ,20歳になる息子の部屋から,覚せい剤が発見されて,息子は警察に連れて行かれました。この後,一体どうなるのですか?

 


 

答え

 息子さんの部屋から発見された覚せい剤が息子さんのものであったのであれば、覚せい剤取締法違反(覚せい剤所持)の罪にあたりますので、おそらく現行犯逮捕されたものだと思われます。 現行犯逮捕がなされると、逮捕された時から72時間以内に勾留請求がなされ、勾留請求が認められると、その後、原則として10日間、やむを得ない場合には更に10日以内の限度で延長され、最長で20日間、拘置所か代用監獄と呼ばれる警察署の留置施設に身柄を拘束されることになります。そして、逮捕期間や勾留期間中に取り調べや捜査が行われ、息子さんが覚せい剤取締法違反の罪で起訴されるか否かが判断されることになります。 逮捕された後は、息子さん本人はもちろんのこと、ご両親、ご兄弟でも、弁護士に依頼して息子さんの弁護人を選任することができます。この方法で選任する弁護人を「私選弁護人」といい、弁護士費用は全額依頼者負担となります。 私選弁護人を選任することが難しいという場合には、一定の資力要件を満たす必要はありますが、勾留請求された段階から、本人の請求で、裁判所に「国選弁護人」を選任してもらうことができます。この場合の国選弁護人の費用については、判決で本人負担とされるかどうかが決まります。 なお、香川県弁護士会では「当番弁護士制度」という制度を設けており、本人や家族からの要請があった場合に、1回に限り無料で、弁護士会から派遣された弁護士に本人と面会してもらい、アドバイス等をもらうことができます。 捜査の結果、起訴されると、多くの場合は、だいたい1か月前後の期間をあけて第1回目の裁判が行われます。 起訴後は、保釈請求をすることが可能になります。保釈が許可されると、本人の身柄拘束は解かれ、自宅等から裁判に出頭することになります。ただし、保釈が許可されるには、身柄の拘束を解いても逃亡するおそれがないことや証拠を隠滅するおそれがないこと等、一定の要件を満たす必要があり、また、裁判所が決定した金額の保釈保証金を支払う必要もあります。この保釈保証金は、裁判で判決が出るまでの間、本人が逃亡することなく出頭していた場合は判決後に全額返還されますが、逃亡して裁判に出頭しなかった場合には没取されることがあります。いわば、逃亡防止の担保のようなものです。

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質問7.個人の債務整理

 生活費の不足を補うために消費者金融(サラ金)からお金を借りたのですが、給料の引き下げや家族の急病入院など予想外の出来事が重なり、返済が思うようにいきませんでした。そのため、サラ金の返済のために、さらに他のサラ金から借り入れる自転車操業に陥り、みるみるうちに雪達磨式に借金の総額も借入先のサラ金の数も急増してしまいました。もう完済することが難しくなってきました。債権者からは矢のような督促が来ていますが、どうすればいいのでしょうか?

 


 

答え

 不況の長期化・深刻化に伴い、貴方のように借金が重なり返済が困難な人(「多重債務者」)が増加しています。債務を整理する方法としましては、大きく分けて、裁判所を通じて行う手続き、裁判所を通さない手続き、の二種類があります。裁判所を通じて行う手続きをさらに分けますと、(1)破産、(2)個人の民事再生、(3)特定調停、の三種類があります。

1 破産
 破産とは、債務をいわば「帳消し」にする手続きで、債務整理のうちでは1番強力な手続きです。裁判所における破産手続を、わかりやすく言うならば、「自分の持っている全財産を投げ出して、借金の支払いにあてたうえで、それでも支払いきれずに残っている負債を帳消しにする。」ということです。裁判所が「支払不能」と認定すれば、「破産手続開始決定」が出されて「破産者」となり、同時に「破産管財人」の弁護士が選任されます。その「破産管財人」が「破産者」のすべての資産の管理・処分権限を握ることになります。ところが、「破産者」の持っている資産が、すべて現金(あるいはそれに近い預金債権)の形で存在するのはまれです。ほとんどの場合は、不動産、有価証券(株券など)、商品などの形で「資産」が存在します。そのため、「破産管財人」は、裁判所の監督を受けながら「破産者」の資産をすべて金銭に換える作業にかかります。つまり、資産を売却処分するのです。そのようにして資産を現金化したのちに、今度は、「破産管財人」が、その現金を各債権者に対して、各債権額に応じ、平等に分配するのです。これを「配当」と言います。そのように配当が終了しますと、「破産者」の財産状況は、資産がゼロになり、負債のみが残る、という結果になります。この状態で、破産手続は終了します。そして、最後に「破産者」が個人の場合には、「免責」という、文字通り、「責任」を「免れさせる」という手続に入ります。裁判所において一定の手続きで、「免責許可決定」が出された場合には、国家機関である裁判所によって借金の帳消しをしてもらえるのです。以上は、資産がある人が破産する場合ですが、資産がない人はどうなるのでしょうか。この場合には、上で述べたように、「破産管財人」を選任して資産を処分する手続が不要です。そのため、「破産手続開始」と同時に破産手続を終了(法律では奇妙な言い回しですが「廃止」と言います。)します。この手続を「同時廃止」と言います。なお、破産手続に要する期間については、破産管財人を任命する原則的な場合では数年かかることも珍しくありません。これに対し、「同時廃止」の場合には、近時では数ヶ月程度で免責許可決定まで進んで、すべて終了する例が多いようです。破産手続きは債務者本人が裁判所の窓口で相談して行うことも可能ですが、弁護士に委任することもできます。弁護士に委任した場合の大きなメリットの一つとしては、弁護士から債権者への通知により、債権者からの直接の連絡や督促が止まることがあります。
2 個人の民事再生
 民事再生については、別項において説明がなされています。ただ、会社(法人)ではなく個人も民事再生手続きを利用できる場合がありますので、その限度で説明しますと、「破産手続開始決定」を受けないで、借金を減額してもらい、残りの負債を計画に従って返済していく、というものです。つまり、「自分はこのような計画に従って借金を返済します。」と「再生計画」を提出し地方裁判所が計画を「認可」した場合には、その再生計画に従ってキチンと債権者に返済したならば、計画どおりの返済の実行を条件として残額を免除(「免責」)するという手続きです。住宅ローンを抱えて返済が困難な人が、住宅を競売などによって失わないで、ローンの返済予定を変更する再生手続きも用意されています。
3 特定調停
 特定調停とは、簡易裁判所において、調停委員を通じて債権者と話し合い、合意(「調停成立」)ができた返済計画に従って返済するものです。
4 任意整理
 裁判所を通さない債務整理手続きとしていわゆる「任意整理」があります。任意整理は債務者の代理人として弁護士が介入し、弁護士を通じて各債権者と話し合い、借金を減額してもらう手続きです。
5 過払請求
「任意整理」をする際、債権者から当初からの取引履歴の提出を求めますが、消費者金融(サラ金)等は利息制限法を超過する高利息を取っているため、長期間の返済を続けている場合、利息制限法に引き直して計算すると、借入元本を払いすぎて過払いになっている場合があります。このような場合、債権者に過払金を請求することもできます。そして実際に回収できた過払い金を「任意整理」の支払い財源にする方法もあります。

 以上、簡単に説明しましたが、貴方にとってどの手続きが一番妥当であるかは、弁護士とよく相談してお決めください。

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