少額・短期の高金利特例に反対する緊急会長声明

平成18年9月8日

香川県弁護士会
会長 木 田 一 彦

 貸金業制度及び出資法の上限金利の見直しを検討していた金融庁及び法務省は、9月5日、自由民主党金融調査会貸金業制度等に関する小委員会でその内容を明らかにした。検討内容では最大9年間はグレーゾーン金利が存続するとともに「少額短期特例」「事業者向け特例」として、いずれも年利28%を認める、というものである。
しかし、今回の法改正の目的は、最高裁判所が貸金業規制法43条(グレーゾーン金利)の適用を否定して利息制限法による債務者救済を図る判断を相次いで示したことを踏まえ、深刻な多重債務問題を解決するために行うものである。このことは、自由民主党・公明党の「貸金業制度等の改革に関する基本的考え方」や、金融庁「貸金業制度等に関する懇談会」で確認されてきた。しかも、8月24日に開催された同「懇談会」では、特例高金利の導入に反対の意見が大勢を占めた。
また、高金利引き下げの署名は300万人を超え、39都道府県、880を超える市町村議会が、高金利引き下げの意見書を採択している。
加えて前記の報道がなされるや、出資法改正を骨抜きにするものである旨の意見が多数出されている。
かかる状況の中で長期にわたってグレーゾーン金利を存続させたり、利息制限法の制限を超える特例高金利を新たに導入することは同懇談会の意見を無視するとともに、高金利の引き下げを求める国民の声を裏切るものであり、甚だ遺憾である。
当会は、①重ねて政府及び国会に対し、少額短期特例や事業者特例を認めるべきではないこと、②貸金業規制法43条のみなし弁済規定を改正法施行時に廃止すること、③出資法の上限金利を早急に利息制限法の15~20%に引き下げること、④保証料等の名目での実質的利息を徴収するなどの脱法を認めないことを強く要請するものである。 

 

以上